按針亭
詩吟への誘い
新設 : 2012-07-11
更新 : 2016-03-18
詩吟資料室
吟詠の修得 (吟じ方について)

本ページは、2012年4月、 (公社)日本詩吟学院が所属会員に配付した 「吟道奥義抄」のうち
「吟詠の修得」の項を、按針亭管理人が箇条書的に要約・整理し、若干の注を加えたもので
文責は按針亭管理人にあります。
(公社)日本詩吟学院のWebサイトから、「吟道奥義抄」を 繰り返しご覧下さい。


なお、「吟道奥義抄」の「吟詠の修得」は、「木村岳風」 (平成2年7月1日第6版発行)186ページに
〔「吟道」昭和17年1月号文中より〕として収載されている木村岳風著『吟じ方に就いて』と同等内容です。



       






『詩経』の序に、
   詩は志の之く所、心に在るを志となし、言に発するを詩となす。
   情うちに動いて、而して言に形はる。故に之を永歌す。
   之を永歌して足らず、手の之を舞い、足の之を踏むを知らざるなり。
とあるを読む時、吾人はいわゆる吟詠剣舞なるものの性格を知り、
同時に詩は如何に之を吟ずるべきかということも、自ずから頷かれる。

そこで、我々は吟詠を修得するに当たっては、



    参考文献
第一に
①先ず、詩をよく知って、詩の心に感激・共鳴することを土台とする。
②作詩者や詩中の人物となり、次の事項を学究的に深く掘り下げて味わう。
 1)作詩者や詩中の人物の「業績・境遇」
 2)作詩者や詩中の人物が「生きた時代の動き」
 3)作詩当時の心境
  
第二に
①良い吟詠になるべく多く接し、吟詠独特の風格・持ち味をよく聴き取ること。
②吟詠には、次の特長がある。
 1)ヒシヒシと人の心髄にまで染みとおる強い気魄
 2)聴く者をして、思わず襟を正さしむる荘重高雅な気品
 3)壮烈鬼神をも泣かしめ、豪快雄偉、惰夫をして起たしむる気概
  
第三に
①声と節とを充分に練り鍛えることが必要。
②立派な吟詠に接して、その印象をたどりながら、節と声とを練り鍛える。
③よく聞き取った調子は、必ず自分のものとなって出てくるもの。
④声も節も、自然にして且つ洗練されたものにならなくてはいけない。
⑤作為的であったり、単なる真似に甘んじてはいけない。
  
第四に
①声と節とを忘れ去ること。
②修養を積むに従って、
 声も節も意に介せず、ひたすら詩の気分に浸りきって吟じられるようになる。
③いわゆる形より入って、形を脱するところまで行かなければならない。
  
第五に
①修練に当たっては、
 1)姿勢を正し、
 2)肉眼を閉じ、心眼を開いて、
 3)呼吸を深く、喉のみ気張らず、
 4)自由にして、丹田(※)の力を活用して吟ずること。
(※)臍下丹田は、臍下三寸(9㎝)辺り体内にある人体の重心で、特定臓器ではない
第六に
①初心者は兎角細かい微妙な節回しに心を奪われ、そこを真似しようとして、
 本末を誤る恐れがあるので注意しなければならない。
②先ず、次の荒削りの骨組みだけを飲み込む。
 1)音位の変化
 2)間合いの取り方
 3)余韻の引き方
③抑揚頓挫法に叶い、正しい発音で充分に声を張って練習を続ける。
④先輩の立派な吟詠に接して、耳を肥やしていけば、
 そのよい印象は自然に我が物となって表れ、所謂肉と味が備わってくる。
  

参考文献       特に注目したい箇所を赤茶色文字で記しています
【『詩経』の詩序】
   「漢詩大系第一巻『詩経上』 高田眞治著 集英社 昭和52年4月30日 第8版発行」 14頁 詩序の一部 を引用
原文
書き下し文
通釈
( )者志所之也。在心爲志、發( )爲詩。情動於中、而形於言。( )之不足、故嗟嘆之( )。嗟嘆之不足、( )故永歌之。永歌之不足。不( )手之舞之、足之蹈之也。( )
詩は志の()く所なり。心に在るを志と為し、言に發するを詩と()す。情、中に動きて、言に(あら)はる。之を言うて足らず、故に之を()(たん)す。之を()(たん)して足らず、故に之を永歌( )す。之を永歌して足らず、( )の之を舞ひ、足の之を踏むを知らず。( )

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