詩吟資料室
詩吟の基礎資料
吟符名称と解説
新設:2010-02-12
更新:2023-09-24
(社)日本詩吟学院岳風会月刊誌「吟道」平成22年2月号に掲載された「略吟符の共通名称」と題した記事の内容を紹介させていただきます 同会吟道研究委員会が策定し理事会承認のものです
なお 策定の経緯と使用上の取扱というべきものが記事冒頭に記されていますので 本ページ末尾に併せて紹介します
<注>
(社)日本詩吟学院岳風会は 2011年11月1日付で「公益社団法人 日本詩吟学院」へ移行しました
吟符名称と解説
番号 記号 名称 摘要
01 吟符:高音 高音  音位を示す。  
02 吟符:中音 中音
03 吟符:低音 低音
04 吟符:感動 感動  感動の表現には多種あり、特に語頭及び語尾に注意を要する。
05 吟符:二重・カギカッコ 二重
カギカッコ
 吟詠上の一節の区切り、息継ぎを示す。
    以下、06~19は余韻の説明である   
06 吟符:引き止め 引き止め  高、中、低音にあり、平らにひくことを示す。
07 吟符:揺り止め・押さえ止め 揺り止め
押さえ止め
 余韻は詩情の表現によって変わり、高音・中音・低音との組み合わせにより、幾通りもの節調が生じる。節調は元来口伝によるべきもので、指導者に良き指導をうけ研究すること。
 余韻の終りを引き抜くことはせず止めること。止め方にも緩急強弱いろいろあり、妙味を要するところでもある。 
08 吟符:中揺り止め 中揺り止め
09 吟符:上げ止め 上げ止め 余韻は詩情の表現によって変わり、高音・中音・低音との組み合わせにより、幾通りもの節調が生じる。節調は元来口伝によるべきもので、指導者に良き指導をうけ研究すること。
 余韻の終りを引き抜くことはせず止めること。止め方にも緩急強弱いろいろあり、妙味を要するところでもある。 
10 吟符:二段上げ止め 二段上げ止め
11 吟符:三段上げ止め 三段上げ止め
12 吟符:上げ揺り止め 上げ揺り止め
13 吟符:下げ止め 下げ止め
14 吟符:揺り下げ 揺り下げ  平らにひいて揺り下げることを示す。
15 吟符:大ゆり 大ゆり  
16 吟符:大ゆり押さえ  大ゆり押さえ  
17 吟符:吟変り 吟変り  中音位から低音にまで下げ、再び中音位にもどすものと、低音から更に低く下げた後、中音位まであげるものがある。
18 吟符:最高音 最高音   (例)
      吟符:最高音(例示)
19 吟符:中高音 中高音  (例)
      吟符:中高音(例示)

略吟符の共通名称
近代吟詠の祖木村岳風先生が昭和9年に初めて「略吟符付教本」を発行されてからその種類も数多く増えており、平成3年には総本部(教務局)から統一名称として発表致しましたが、現在その呼称は全国マチマチであり、見直しの要望に応じ、吟符は吟詠上の目安としての観点から最少限度の範囲に絞り、類似吟符はそのグループに当てはめて呼称することに致しました。
今後、該当吟符については夏季吟道講座及び地区吟道講座等において共通名称を用いて普及を図って参りますが、各認可団体においてもこの共通名称を使用されるよう望みます。
なお、師弟関係における指導用語等まで束縛するものではありません。
(吟道研究委員会)  
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