詩吟資料室
詩吟の基礎資料
調息(呼吸法)
新設:2012-07-11
更新:2024-06-04
本ページは 2012年4月 (公社)日本詩吟学院が所属会員に配付した 「吟道奥義抄」のうち 「調息(呼吸法)」の項を 按針亭管理人が箇条書的に要約・整理し 若干の注を加えたもので 文責は按針亭管理人にあります
(公社)日本詩吟学院のWebサイトから 「吟道奥義抄」を 繰り返しご覧下さい

  1. ①健康な赤ちゃんは 眠っているとき 静かな腹式呼吸をしている
  2. ②これを 自然呼吸という
  
  1. ①「調息」は 意識的な呼吸である
  2. ②「意識呼吸」には 胸式呼吸と腹式呼吸がある
  3. ③「調息」は 腹式で行う
  
  1. ①腹式呼吸は 横隔膜を上下に動かすことによって行う
  2. ②横隔膜を上下に動かすには 下腹部を膨らませたり 凹ませたりすればよい
  
  1. ①仰向けに寝て 両膝を立てる
  2. ②両手のひらを下腹部に当て ゆっくり息を吐きながら 下腹部を凹ませる
  3. ③このとき 両手に力を入れて下腹部を圧迫する
  4. ④次に やや早く息を吸いながら 下腹部を膨らませ 同時に両手の力を弛める
  5. ⑤これらの方法を 上腹部が硬くならないよう注意しながら行い コツを会得する
  6. ⑥いずれにしても 初めから無理な力を入れないことが大切
  
  1. ①呼吸の最大のコツは 「出る息は長く 入る息は短く」である
  2. ②つまり 「出息長」と「入息短」である
  
  1. ①息を吸うときは 早く 深く 臍下丹田[せいかたんでん](※)に入れ
  2. ②息を吐くときは ゆっくりと 上手に腹圧をかけながら
  3. ③線香の煙のように 静かに そろそろと出す
  4. ④馴れてくれば 吐く息は 腹圧のかけ方で 強くも弱くも出せるようになる
  5. ⑤これに声を合わせれば 一瞬にして 強く出す時は 気合いの声と同じであり
  6. ⑥適度な強さを出せば 詩吟の余韻と同じになる
  7. ⑦これが 即ち 「丹田腹式呼吸」である
(※)臍下丹田は 臍下三寸(9㎝)辺り体内にある人体の重心で 特定臓器ではない
  1. ①「呼吸」とは 読んで字のごとく 「呼いてから吸う」こと
  2. ②ほとんどの人は 深呼吸といえば 必ず深く吸って呼くのが常です
  
  1. ①詩吟の呼吸は この手順(呼いて吸う)を意識すれば 簡単に理解できるはず
  2. ②吟題・作者名を称えても 体内に残息がある
  3. ③一旦 鼻からの残息を呼いて 新たな息を吸うこと
  4. ④そして 深く息を吸えば 必ず直ぐに吐き出したくなる生理現象が起こる
  5. ⑤吸ったならば 僅かに鼻孔から漏気させる これを「漏気充実」という
  6. ⑥言い換えれば 「息をためる」ということ
  7. ⑦そうすれば 腹圧のかけ方次第で 強弱緩急が可能となる
  
調息で
発声の強弱緩急を
自由自在に調整
  1. ①吐くことは 声を出すこと
  2. ②「調息」によって 発声の強弱緩急を 自由自在に調整することが体得できる
  
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